今、もっとも旬で注目を浴びている演奏家のひとり、河村尚子さん。
当日の午後にコロネットに到着した河村さんは一息つく間もなくステージへ向かいました。そしてコロネットのピアノ、スタインウェイにあいさつをするようにやわらかなタッチで鍵盤に指を乗せ、リハーサルが始まりました。
今回のプログラムでは、リサイタルで初披露の曲もあったので同じ箇所を念入りに演奏している場面もあり、開場直前まで熱心なリハーサルが続きました。
そして、第1部はバッハの曲から始まりました。その奏でる音色から河村さんの魅力に引き込まれたかたも多かったのではなかったでしょうか。
第2部では、ワーグナーやシューベルト作曲の作品をリスト編曲で披露してくれました。
最終演奏曲『巡礼の年 第2年 イタリア』より「ダンテを読んで」の演奏が終わり、舞台袖に戻ってきても客席からの拍手が続きました。幾度もの拍手に応えてステージに向かい、河村さんはアンコールで4曲も演奏してくれました。
「今日はあたたかいお客様の前で演奏が出来てとても嬉しかったです」と帰り際に話し、寒い中タクシーの窓を全開にして笑顔で手を振ってくれた河村さんが印象的でした。